本田圭佑を超えるのは誰?日本代表、止まらない得点ラッシュ。2戦6発の裏にある進化とは「僕が得点できなければ…」【北中米W杯コラム】
日本代表の攻撃陣が歴史を塗り替えようとしている。FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)でここまで2試合6得点を挙げ、すでに2018年ロシア大会の最多得点記録に並んだ森保ジャパン。得点パターンの多様化と個々のレベルアップを武器に、日本はさらなるゴールラッシュを実現できるのか。(取材・文:元川悦子)

チュニジア代表戦でゴールラッシュとなったサッカー日本代表【写真:Getty Images】
日本代表の攻撃陣が歴史を塗り替えようとしている。FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)でここまで2試合6得点を挙げ、すでに2018年ロシア大会の最多得点記録に並んだ森保ジャパン。得点パターンの多様化と個々のレベルアップを武器に、日本はさらなるゴールラッシュを実現できるのか。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]
歴代屈指の得点ペース
オランダ戦で同点ゴールを決めたサッカー日本代表中村敬斗【写真:Getty Images】
日本代表の北中米W杯決勝トーナメント以降の道筋が決まる重要な一戦・スウェーデン代表戦が25日に行われる。2試合が終わって、日本はF組2位につけているが、オランダ代表の最終戦がチュニジア代表ということを考えると、今のところは2位通過の確率が最も高い。
だが、スウェーデンも決して弱い相手ではない。アレクサンデル・イサクとヴィクトル・ギェケレシュの強力2トップの破壊力は世界トップレベルで、背後に陣取るヤシン・アヤリとベンジャミン・ニグレンの飛び出しも脅威。日本としてはまず徹底した守備で敵を封じるところからがスタートだ。
過去の日本代表であれば、粘り強い守りを見せられても、相手守備網を崩しきれず、ゴールを奪えないといった現象がよく見られたが、今回の日本代表は全く趣が違う。
初戦・オランダ戦で中村敬斗と鎌田大地が2ゴールを奪ったかと思いきや、第2戦・チュニジア戦では鎌田の2戦連続ゴールを皮切りに、エースFW上田綺世が日本のW杯初となる1試合2ゴールという偉業を達成。さらには33歳・伊東純也の日本史上最年長ゴールも飛び出し、ここまで2試合で6得点を挙げているのだ。
ゴールを奪う形が増えた日本代表
サッカー日本代表小川航基【写真:Getty Images】
日本がW杯初出場を果たした98年フランス大会から遡ってみると、同W杯は中山雅史の1点。2002年日韓W杯は稲本潤一の2点と鈴木隆行、森島寛晃、中田英寿の1点の合計5点。2006年ドイツW杯は中村俊輔と玉田圭司の合計2点。なかなか得点数が伸びなかった印象だ。
2010年代になると、南アフリカW杯で本田圭佑が2点を挙げ、遠藤保仁と岡崎慎司も1点ずつ奪って合計4点を記録。惨敗した2014年ブラジルW杯は本田と岡崎の2点にとどまったが、2018年ロシアW杯は香川真司、大迫勇也、乾貴士の2点、原口元気の1点の合計6点と過去最高を記録した。
そして2020年代。2022年カタールW杯では堂安律が2点を挙げ、浅野拓磨、田中碧、前田大然がそれぞれ1点ずつの合計5点。ドイツとスペインに勝ったため、圧倒的な得点力があったようなイメージだが、ここ一番の決定機を仕留める形で数字を「5」まで伸ばしたと言っていい。
しかしながら、今大会はしっかりと崩した形のゴールがいくつもある。
オランダ戦の中村の1点目、チュニジア戦の4得点はいずれも敵の守備網を日本らしい工夫とアイディアで打ち破って挙げたゴールだった。そしてオランダ戦の2点目はリスタート。伊東の右コーナーキック(CK)に小川航基が打点の高いヘッドで合わせ、鎌田の頭で押し込む形だった。
つまり、今の日本代表は「流れの中からもリスタートからも点が取れる集団」へと進化を遂げたということになる。
その要因を上田はこう語っていた。
「当たり前に欧州5大リーグで…」
サッカー日本代表上田綺世【写真:元川悦子】
「選手1人1人を見ても欧州でプレーしている選手が今、多いし、当たり前に欧州5大リーグで活躍している選手もいるので、日本代表のクオリティが上がっているのはもちろんあると思います。ただ、大会通しての総得点数は組み合わせとか対戦国とかいろんな条件が合ってのこと。僕自身はあまり気にしていません」
上田自身を見ても、今季オランダ1部で25ゴールを奪っているトップストライカー。「チュニジア相手に点を取るのはむしろ当然」といったレベルなのだろう。その相手がこの先、フランスやアルゼンチンなど優勝候補の強豪国になった時にゴールを奪えるかが重要になってくる。彼らの目線はそのくらい上がっているのは間違いないだろう。
日本が決勝トーナメントでどこまで勝ち進むかによって、1大会の総得点数も大きく変わってくる。ラウンド32を順当に勝ち上がり、ラウンド16も突破して、長年の悲願であるベスト8入りした場合、日本の試合数が6試合になるとなれば、2018年W杯の総得点「6」を大きく上回る数字が残るのは自明の理。
本田が持っている4ゴールという記録を上田が1大会で上回ってしまうことさえ、大いにあり得る。そういう人材が出てきてこそ、今の森保ジャパンは名実ともに“真の史上最強”と言える存在になる。期待は非常に大きいのだ。
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